とことこと

DECEMBER 27, 2018

#パリ・ガイド

オーセンティックなビストロ

赤と白のチェック柄のテーブルクロスに木の椅子、入り口には木目のバーカウンターがあって、そんなクラッシックなビストロが姿を消しつつある。

ネオビストロと呼ばれる新しいタイプのビストロが増え、雰囲気はビストロみたいなのだが、出す料理は星付きレストランに負けないハイクオリティー、というのがパリの新しいレストランの傾向だ。

お料理のクオリティーが上がった分、当然お値段も上がるのが世の事情。

「ユーロになる前のフランの時代は3000円も出せば前菜、メイン、デザートと楽しめたのに、今の流行り系のお店に行けば同じ値段でメインしか食べられないこともある」と昔からのパリを知る人々は嘆く。

物価上昇が続き、ランチでも2000円以下ではなかなか食べられなくなり、そんなことからもジレ・ジョーヌと呼ばれる黄色いベストを着た庶民発のデモ運動が続く。

そんな中、今年になって11区にオープンしたビストロ、ビュッフェは古き良きパリの雰囲気を今に伝える。

窓に書かれたBuffetの文字が目印。赤いソファ、木のテーブルと椅子とインテリアはオーセンティック。

ランチはメインにプラスして前菜かデザートを選べて16.5ユーロ、夜もア・ラ・カルトで20ユーロ内に収まる良心的なプライス。そんなこともあって連日満員だ。

料理を担当するのは、11区の人気ビストロ、au passageでセカンドシェフを務めたクリストファー。

ゆで卵のゼラチン寄せ、田舎風パテ、うさぎ肉とプルーンの煮込みなどいわゆるザ・ビストロ料理を提供する。

黒板に昔ならではに書かれたメニュはその日の入荷に合わせてかわり、春なら芽キャベツや新玉ねぎなど季節の旬の野菜が出される。

「クラッシックだけどモダンなテイストも忘れずに」というコンセプトだけに、どの料理も伝統的なレシピをリスペクトしながらも、野菜を増やしたり、肉の量は控えめにしたりと、今のニーズに合うような工夫も。

さらにねぎならヒゲの部分も切り捨てず、しっかり焦げ目を出して焼くというネオ・ビストロでよく見かけるテクニックもここでは見られる。

季節野菜のロッティ。西洋ねぎのヒゲも丸ごと食べられる。

一方のワインはオーナーのオードレーが担当。ナチュールワインを中心に、酸化防腐剤を極力抑えた自然派をセレクトしているあたりも、今の潮流を感じる。

そんな軽めのワインだからこそ、季節の野菜料理にもうまくはまり、ついつい飲みすぎてしまう。でもそこはさすがナチュラルワイン、普段より飲んでもそこまで二日酔いにならず、頭痛もないのがすごいところ。

ちなみにお店の名前、ビュッフェはもう一人のオーナー、ジャン・シャルルさんのファミリーネームから取られたそう。

日本語や英語でビュッフェといえば食べ放題のスタイルをさすが、フランス語では食べ放題のことはà volonté(アボロンテ)と呼ぶ。日本ではホテルで豪華バイキングというのもあるが、フランスでは中華料理以外ではあまり見かけない。

量より質を重んじる国民性なのか、日本みたいな質の高いビュッフェがないだけなのか、なにはともあれ11区のビストロ、ビュッフェは食べ放題ではないが、胃も財布も十分満足するクオリティだ。

Text/Hiro Morita

前菜のスープのパイ包み。ビストロ料理らしく、ボリュームも満点。
床には100年以上前のタイルが残っている。

buffet
8, Rue de la Main d'Or 75011
https://www.restaurantbuffet.fr/

こんな気分 / こんなスタイル

パリ11区にある、クラッシックなビストロのBuffetに着て行きたいのは、フレンチシックの上質さが際立つ、モノトーンのスタイル。

ダブルフェイスのコートを主役に、力の抜けた大人のカジュアルシックスタイルです。足首を少し見せるスキニーとスニーカーのバランスはすぐ真似したい!

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