とことこと

JANUARY 18

Back to Basic Again

「おまえは生きることを生きろ。
昔を思い出せ!」

山田かまちが残した言葉たちに「とことこと」の創始者である田邉幸子さんとのインタビューで再会した。その最終稿。

取材・文:田中洋子

>>前回までのお話はこちら。

現状でいいと妥協したら・その瞬間から、・すべては終わり始める。
幸子さんへのインタビューで何十年ぶりに読み返す、山田かまちの言葉たちは、今も鮮やかに私を奮い立たせる。

なりたい自分を探し続けた。

このままじゃだめだ、と思っていた頃の幸子さんが、はまった山田かまち。

「とにかく人がよく出入りする家で。父は声楽を教えていて、職場の大学と提携しているアイオワ州立大学の教授や、アイオワのキオカックという町の学生が常にホームステイしてたし、母はピアノの先生だから、私が学校から帰宅すると、家にいつも生徒さんがいて。

父は、親のいない環境で育った自分の生徒が卒業してから自立できるようになるまで、うちから職場に通いなって、一緒に暮らしたんです。2年ほど。お母さんもそれを快く受け入れて。

そんなの見て育ってるから、やさしくありたい、変わりたい、なりたい自分を探し続けてたんです。」

18歳になったら家をでなさい、ここにとどまるべきではない、と両親に促されるまま、家をでて幸子さんは東京の大学に。

当時は海外青年協力隊などに興味があった幸子さん。(私もありました。)どんな経緯でファッション業界に?

「大学の頃知り合った人がファッション関係の人が多く、ファッション雑誌の撮影の話をよくきいていたんです。なんてキラキラした世界なんだろうって(笑)」

感覚が鋭い人だと思う。いつも気づいてくれる。

大学を卒業してからファッション・マーケティングの仕事をしている幸子さん。コントワー・デ・コトニエを担当するようになり、今度は自分を俯瞰でみるように。

フランス人女性の独立の精神や、強さ

「コトニエの研修で、ひとりでパリに滞在したんです。最初、自分がちっぽけにみえて。ドギマギして、きょきょろして。そんな自分が恥ずかしかった。」

フランス人女性と一緒に働くようになり、彼女たちの独立の精神や、強さを感じたそう。相手をマウントするのではなく、自身を受け入れる強さ。パリ滞在中、幸子さんのお世話役をしてくれた女性の言葉が忘れられないそう。

「彼女はコトニエの仕事だけでも忙しいのに、私のために時間を作ってくれて、子供もいるのに、本当にごめんね、っていったら、自分の時間は自分で管理できるもーん!気にしないで!って軽くいってくれたんです。」

帰国する時に、コトニエのオフィスで働くマーケティングチームのみんなからメッセージをもらったそう。

コトニエ・パリオフィスで働くマーケティングチームのみんながメッセージを書いてくれた、パリの写真集。さよならの時、手渡してくれたそう。

「宝物。」

やさしくありたいと願ってきた幸子さんに、直球で届いた気持ち。

やさしい旦那さんのこともきいてみた。

「(少し躊躇しながら)旦那さんと知り合えたことが自分がやさしくなれた理由なんです。」

人との壁がない旦那さんだと思う。私は今年からもう毒は吐かない、と決めたのだが、最後にいっこだけ。

グラグラのエゴを保つために空威張りしてしまう、日本の男性にありがちの、あの部分が幸子さんの旦那さんにはない。皆無だ。もともとプロのスポーツ選手だったからだよなーっと私は勝手に睨んでいる。ハッタリのきかない世界の人だ。

去年のクリスマスの朝、ツリーの下に幸子さんと娘さんにプレゼントをおいてくれていたそう。

「わー!ってツリーの下にかけて行った娘が、プレゼントがふたつしかないのを見て、あれっ?あれっ?ってなって。」

「パパもクリスマス、サンタさんにお願いしよっ!
って。こーんなに小さい2歳の子が、もうこんなやさしい。これは旦那さんのやさしさを引き継いでいるんだなーって思って。」

 

幸子さんのご近所さんは、小さな子供をもつ家族が多い。東京の真ん中で、身近な人にやさしくしたい、と願う人たちにサポートされて、子育て奮闘中。

妊娠したら"まわりが赤ちゃんだらけ!"と思うように、やさしくありたい、と願うと、"まわりがやさしい人だらけ!"になるのだろうか。

「『とことこと』を通して人とつながっていく。自分のためじゃない、誰かのためにやる。お客様。一緒に働く人々。心のつながりが一番大事。」

そう。ここが『とことこと』の基本になるところ。

Back to Basic Again.

身につまされて。

2018年、『とことこと』スタート!!!


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