とことこと
OCTOBER 19
スタイリストになった!
前回、季節の変わり目のコーディネイトに失敗しないコツを教えてくださったスタイリストの武田さん。ニコニコ。ハキハキ。ポジティブ・オーラがさんさんと出まくっている可愛らしい女性ですが、その見た目からはちょっと想像できない体育会系の側面もあるようで。スタイリストになるまでの歴史。私たちの毎日にも参考になることが、たくさんありました。
>>前回までのお話はこちら。
取材・文:土本真紀/撮影:玉井俊行

1985年山形県出身。スタイリスト酒井美方子氏に師事後、独立。ファッション誌を中心に、カタログ、広告など幅広く活躍する注目の若手スタイリスト。
諦めない気持ちとともに。
「武田さんはスタイリストに向いてない!と言われて凹んでいた時期もありました。スタイリストの仕事をしたいという気持ちだけで上京しましたが、順風満帆とはほど遠かった。
性格が暗くなるほどに落ち込んだ時もありましたが、忍耐力というか、諦めない気持ちでなんとか前に進んできたかな。上京してすぐの頃は、私を雇ってくださる師匠を見つけられずフリーランスのアシスタントをしていました。
最初の師匠につながったキューピット役は、なんとタクシーの運転手さんなんです。その頃、雑誌社が契約していたタクシー会社があって衣装をリースするための移動などでお世話になっていたのですが、その運転手さんが“やる気がある子がいるよ”と紹介してくださったのが、最初の師匠との出会い。不思議なオリジナルルートでの、師匠開拓です!」

小さい頃から、お洋服好きのお母さまの影響でおしゃれをするのが大好きだった武田さん。高校1年生の頃にスタイリストという仕事を知り、これだ!と決めたそうですが…。
「高校の図書館で“装苑”という雑誌を読んだのがきっかけです。スタイリストの仕事、という特集で何人かの著名スタイリストさんたちの撮影風景や作品が掲載されていて、私も作りたい!スタイリストになりたい!と思いました。
私は山形県にある女子高に通っていたのですが、同級生で装苑を読んでいた人はほとんどいなかったかも。あれ、なんで学校の図書館に装苑があったのかな(笑)。
それから専門学校に通い、上京して、たくさんのご縁があって、3名の師匠について…。いろんな方にお世話になって、いろいろ教えていただきました。
実は、私がスタイリストになるきっかけを作ってくれた装苑の表紙は、最後についた師匠の作ったものだったんです。師匠はみんなスパルタでしたが(笑)メンタル面も体力面も、もちろんセンスもしっかり鍛えてもらったので、今、こうして独り立ちできて、仕事が続けていられます。
ファッションストーリーに憧れてスタイリストになったので、1つのストーリーで世界観を作りながらスタイリングを作り、女性像を作りあげていくような仕事は本当にやりたかったこと。今回、コトニエで担当させていただいているof the weekの企画も、すごく嬉しくって。わくわくして挑みました!」

後ろ向きな気持ちは駄目。
どんなことも楽しむ力。スタイリストを続ける上ではそれが重要だと語る武田さん。スタイリストだけでなく、すべての仕事に共通する大切な力だと気づかされます。
自分がやりたかったことを仕事にできていることがすごく幸せ。声をかけてもらう仕事のすべては、たくさんのスタイリストさんがいる中から私を選んでもらったことが嬉しいから、その期待に応えたい。
そんな思いを持って、今日も武田さんはフットワーク軽く飛び回っているのです。
メンバー限定のおトクなニュースや商品情報を、いち早くお届けします!
>>> メルマガに登録する
- 人気記事 special contents -
Do you feel ...