とことこと
SEPTEMBER 28 / 普通のパリ
女性歌手のこと
南フランスの人間は気分をあげる、ということをとても重要視している。
おもしろい話をできる人が多く、南フランスの学生時代からずっーと仲良くしている友人、アン・ベルトは、その中でもおもしろナンバーワン。
そんな彼女は 音楽ジャーナリスト という職業を選んだ。中でもワールドミュージックを専門としたアンは、年中いい音楽を聴きに、いろんな国をパトロール、おもしろ話を聞かせてくれる。
テキスト:インジー・マソトゥ

Inji: 今日は女性歌手のことをききたい。
先日教えてもらった Trio Da Kali & Kronos Quartet。あれからずーっと聴いてる。
女性のグリオ(西アフリカで部族の歴史や記録を音楽・詩・物語の形で言い伝える、語り部)と弦楽四重奏のコラボの、どっしりとした重さのあるナイーヴ加減。本当にひきこまれる。
アンは世界中の女性歌手のライヴにいっているよね。女性歌手のこと、もっと教えて。
アン: んーそうだね、、女性歌手でこの人は絶対!となると、やっぱカリプソ・ローズ!!
トリニダード・トバゴ出身の78歳のカリプソの女王。カリプソ・ローズを聴いて、生きてる!って感じてるの。
Inji: 最近、マヌ・チャオとコラボした大御所の女性歌手!
アン: うん。女性歌手としてだけでなく、女性としても、憧れているの。
歌うように、踊るように、生きる。
ただ、イエーーーーイ!じゃなく、繊細でもあって。カリプソニアン魂っていいなぁーって。いろんな知恵に溢れていて、生きるヒントをもらってるの。
Inji: すごい!で、他には?
アン: え?次?えーっと、ロシオ・マルケス。
天才フラメンコ女性歌手。
心が震えるよ!ライヴは。
またカリプソ・ローズとは違う、どうしようもならない情熱に掻き立てられた疼き、みたいな。
Inji: 女性歌手。おそるべし。ありがとう、アン。
アン: 喜んでいただけてよかったわ。女性歌手くくり、いいね。
女性に教えられることって、本当に多い。アンにスマホで音楽を聴かせてもらいながら、改めて思った、素敵なアペロ。

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