とことこと

JULY 13 / 母と娘の森

ハイ・センスなセレクトショップや話題のレストランなどが並び、さらに進化する北マレ地区。BO BO(ボボ)と呼ばれるセンスの高いパリジェンヌの密集エリアだ。ちなみにBO BOとはブルジョア・ボヘミアンの略語で、19世紀のブルジョアまでと言わなくても、趣味や洋服、デザインものにゆとりを持って消費できる層を指している。それでいてこれ見よがしのセンスを嫌い、どこか前世紀の駆け出しアーティストのように、趣味よくボヘミアン・ライフを送っている、というのもポイントだ。

Librairie L'Enfant-Lyre
17,rue saint sébastien 75011
tel /01 47 00 14 65

ますますボボ化する北マレの一角に17年間、ずっと地元の人に愛されている子供向けの本屋さんがある。子供用といっても読者層は赤ちゃんから16才くらいまでということで、乳幼児用の絵本から学習用漫画や、SF小説の大家、ジュール・ヴェルヌまで幅広く取り揃えている。ヴェルヌは19世紀から今まで、フランスの少年少女の心を掴んで離さない模様で、特にネモ船長とノーチラス号が出てくる『海底二万理』が得に人気だそう。

グラフィカルな表紙の絵本。
60年代のイラストがキュート。

「ずっと本が好きで、いつか本屋を持ちたいと思っていたの。縁があって今のお店を開くことになったのだけれど、そこまで広いスペースを確保できずで。そこで、いろんな本を取り扱うのではなく、子供向けに特化した本屋にしようと決めたの」と語るオーナーのクリスティーヌさん。ここに置いている本はどれもクリスティーヌさんの審美眼にかなったもので、特に絵本に力を入れている。

パリの歴史をイラストで事細かに説明した本は見ているだけで楽しい。

絵本を買い付けるとき、こだわっているのは、絵やストーリーの美しさに加えて文章が綺麗であるかどうかということ。「絵本は子供に読んで聞かせてあげるものだから、文章を読んだときの音の響きも大切なポイント。目で見て楽しく、そして耳で聞いて心に残る絵本を探すようにしています」。

そんなクリスティーヌさんのこだわりは、同じくこだわり派のボボ達と共鳴する模様で、ここは子供を連れたオシャレママ達の定番アドレスだ。「もう17年もお店をやっているから、子供の頃ここに通っていた人が、自分の子供を連れてやってくることもあるの。親子2世代、孫の代まで読み継がれる本をこれからも提供していきたい」と、クリスティーヌさん。エリアがどんどん変わっても、ここはずっと変わらないままであって欲しい、そう願いたくなる本屋さんだ。

ベビー用コーナーには、
本の他に木のおもちゃなども扱う。
エコをテーマに、リサイクルについて動物たちと一緒に解説している。

Text /Hiro Morita

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