とことこと

MAY 25 / 母と娘の森

パリでアメリカンフードが人気

ここ何年かでパリでアメリカン・フードが大人気だ。なぜか突然、パリジャンがハンバーガーに目覚め、フランス牛100パーセントを銘打ったものや、子牛にチョリゾソーセージを挟んだグルメ版など、バリエーションもどんどん増えている。もはやカフェではステーキ・フリット(ポテトフライとステーキ)に続きてチーズバーガーが定番メニュとして定着した。

Rachel’sのチーズケーキ。濃厚なチーズに、アメリカンチェリーのクーリ(潰したままのフルーツが残るソース)がぴったり!

そんなアメリカン・ブームはハンバーガーだけにとどまらず、スイート界でも席巻!いままではアメリカのデザートといえばやたら甘くて、。。とパティシエ文化が根付くフランスではなかなか受け入れられなかったが、それも昔の話。カップケーキに続いて、ニューヨークスタイルのチーズケーキがマカロンを凌ぐ人気になりつつある。

昨年、北マレにオープンしたダイナー、Rachel'sのオーナーは生粋のアメリカ人。彼女が自宅で作っていたチーズケーキが美味しい!と評判になり、人気のビストロに卸していくうちに、またまく間にパリ中のレストランやカフェに提供することとなった。そんな勢いにのり、ようやく自身のお店を出すことになった。

カウンター席がアメリカン・ダイナーな雰囲気を醸し出す店内。テーブルに置かれたケチャップとチリソースは自家製で、適度な酸味が美味。
Rachel's
25,rue du Pont aux Choux 75003
tel 01 44 61 6968

クスクスや焼き鳥など、外国の料理がフランスでブームになると、フランス人の舌に合うようにと、フランス化する傾向にある。焼き鳥がビストロの日替わりメニュに載る頃には、チキンの串刺し、ソイソースがけ、みたいな感じで、すっかりオリジナルと様変わりしていることも。

でもここでは自身のルーツにきちんと忠実に、頑なにアメリカスタイルを貫いている。まず彼女がこだわったのが、量!以前にお伝えした通り、日本料理と日本人シェフがフランス料理界に新しい風を吹き込んだあたりから、フランス料理のポーションがどんどん少なくなった。そんな時代の流れと逆行するように、レイチェルではサラダ一皿も、日本の2〜3人前?と思うくらい大きい。

ベルギーワッフルの上ののせられたフライド・チキン。アメリカのブランチではよくある甘×塩ミックスの味付け。オリジナルケチャップをかけたジューシーなチキンとワッフルの甘いメイプルシロップがなぜか合う。

もちろん量が多いだけでなく、ハンバーガーはもちろんのこと、フライドチキンなどどれも美味しい!なるべく素材はオーガニックで新鮮なものを、ケチャップなどのソースも出来合いではなく、自家製でと、味へのこだわりが随所にみられる。

なかでもオススメなのが、パンケーキ!季節のフルーツがふんだんに乗ったパンケーキは、中はふわふわで、童話の主人公さながら何枚でも食べられてしまう代物。特大サイズのカップに注がれたアメリカン・コーヒーをすすりながら、至福のブランチタイムが過ごせる。

ボリューム満点のパンケーキ。オーダーがあってから焼き上げるだけに、外はカリッと、中はふわりという食感が。美味しさのあまりぺろりと食べられてしまうのが恐ろしい。

ご自慢のチーズケーキはもちろん健在で、クラッシックタイプのほかに、ブルーべリー入り、オレオ風味とバリエーションも豊富なのがいい。お店の斜め前には、ベーグルサンドがお持ち帰りできるデリもあり。カクテル、ブラディメリー用のスパイス入りのトマトジュースや、カナダの一級メイプルシロップなど食材も揃える。

近々、クリスピーチキンフライなどアメリカ南部の料理店をオープンさせる予定とのこと。ポスト・ハンバーガーとなりうる次なる料理は何か、気になるところである。

お向かえにあるデリ。カリフォルニアのワインやブルックリンの地ビールなどアルコール類も充実。

Text/Hiro Morita

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