とことこと

MARCH 23 / 母と娘の森

白い壁に白いシーツ、シンプルな家具類とミニマルなインテリアのホテルが世界中に増えるなか、世界どこに滞在しても同じ感覚に陥ることも度々。

そんな流れに逆行するプチホテルがマレにオーブンした。レオパード柄や花柄の家具、壁紙、絨毯。

そのデコレーションセンスが話題のHotel JOBO(ジョボ)。17世紀の修道院だった建物を全面改装して、ロマンチックなホテルが誕生した。

客室は全部で24室。マレのど真ん中にあり、1番線のメトロ、サンポールからも歩いてすぐという絶好のロケーション。

名前のJOBOは、皇帝ナボレオンの妃であった、ジョゼフィーヌ・ボナバルト、Josephine Bonapartを今風に略したもの。

もしジョゼフィーヌがインスタとかのアカウントを持っていたら、そんな名前にしたはず、というエスプリがネーミングに利いている。

19世紀当時のアイコンでもあり、ファッションリーダーだったジョゼフィーヌにオマージュを捧げ、内装はジョゼフィーヌ・スタイルが全開である。

壁紙は老舗のLemanachのもの。ナポレオンの時代と同じ柄が使われている。

ジョゼフィーヌといえば、アニマル柄を愛し、コンピエーヌの城の自室をアニマル柄に変えたことでも知られ、それ以降、ヨーロッパではインテリアにアニマル柄が流行するという現象も。また花をこよなく愛し、インテリアにも随所に花柄を取り入れた。

そんなジョゼフィーヌのセンスを全面に採用し、ロックなテイストをプラスしたのが、今をときめくインテリアデザイナーのバンビ・スローアン。リヴォリ通りにあるホテル、サンジェームスをパリイチおしゃれなホテルに変えた立役者である。

このホテルのインテリアを担当するにあたり、徹底的にこだわったのが壁紙選び。

お部屋のタイプは全部で5種類。最上階にはジュニア・スイートがある。シングルルームは165ユーロから。

1829年創業の壁紙の老舗メゾンとタッグを組み、過去のアーカイブを掘り起こし、ストライプに花のモチーフがついたものなど、今のモードにも通じる柄を復刻させたというこだわりよう。

建物自体、歴史的建造物ということもあり、どの客室もそう広くないが、広くない空間にあえて目立つ色や柄を使うことで、空間をより広くみせるという逆説的な効果があるそう。

「ご自宅のインテリアを考えるとき、この法則をぜひ取り入れてみて。トイレとかキッチンとか狭い部屋こそ壁に濃い色をペイントするのがオススメ」とバンビ。

一階のラウンジでは、お茶だけでも利用可能。土曜日は、17時から23時まで、オリジナルカクテルが楽しめる。

一階にはバーラウンジがあり、こちらは宿泊客でなくても利用できる。こちらもアニマル柄の絨毯に、花柄のチェアとバンビセンスが光っている。

そんなやり過ぎ!?なくらいのインテリアなのに、なぜか落ち着くのが不思議である。日本ではあまりお目にかかれないインテリアセンスをチェックする意味でも、このホテルは要注目!

Text :Hiroyuki Morita

Hotel JOBO
10,rue d’ormesson 75004 Paris
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