とことこと

DECEMBER 22 / 普通のパリ

フランスの女性は、自分にリミットをかけるのをいいこととしない、と教えてくれた人。

そして本当にこの人、やりたいこと全てやってるなぁと、いつも思う女性。

世界的にもトップクラスの仕事 をしていて、2人の娘の子育て真っ只中。「男前っ!」といつも私は賞賛の目で見ている。そんなパリの友人、インジー・マソトゥ。

文:田中洋子 写真:インジーとその周りの人

インジーとベルリンに行った時の写真。7年くらい前。パーティーで、写真家のエレーン・ヴォン・アンワースがゲストを激写していて感激した。ストリートでは80'sのファッションが目に付いた。広場ではフリースタイルのバトルに交ざり、カラオケのようなこともしていた。

結論からいうと、私がインジーに対して凄いと思うのは「情熱をもって相手を理解しようとする」ところ。

生きることにエキサイトしている人は、みんなそうだけど、インジーの頭はいつも明瞭、話している時の集中力もただならない。

大勢でいても、その場にいる誰もを絶対に悪い気持ちにさせない、というのもインジーの特徴、だけど失礼な態度をとられたら、きっちりスマートな返しでカタをつける。

インジーと京都へは何度も遊びに行った。ベトナムもカンボジアも旅した。ダブリンには山海塾のショーを見に行き、インジーが初めて妊娠したときは、大きなおなかでタイに遊びに行った。

それはなかなか魅力的で、逆にその失礼な態度をとってしまった人は、きつく反省することになる。

ショーをみているような感覚だ。人のいいところをその集中力で瞬時に見つけて、つっこんでいく。その場にいる人は、インジーの視点で、新しいその人物像を見ることができ、新しいキャラが生まれる。

そんな場に何度も居合わせて感じるのは、
『天国は自分で作り上げるもの』
(そこには大抵美味しい食べ物と、ご機嫌な音楽も同席している。)
あと、武道っぽい。(インジー空手やってたからかな)

インジーが連れて行ってくれたニースの酒屋さん。ワインボトルとクレートに囲まれ、小さなテーブルでアペロした。となりで賄いを食べていた酒屋のスタッフ4人の会話がワインについて、だったらしく、インジーも私もこの店がえらく好きになり、次の日インジーへのお土産の日本酒を持って行ったら、それに合うニース和風ツマミを作ってくれた。

そういえば "普通のパリ" で、以前インジーのお母さんの育て方のポリシーについて聞いた時の答えが、人との関係性についてだった。

インジーにどう、娘たちを育てたい?ときいたときもこう答えてた。

インジー:私は娘たちを「自分の意志」がもてる人間になれるように育てたい。母の「人の気持ちがわかる人になる」というポリシーで、もちろん育てたいし「自分の気持ちもわかる人」になって欲しい。クリエイティブな人生を送って欲しいから、精神的に健康な人間になれるように育てていきたい。

もう思い出せないくらい、いろんな街に一緒に行った。ロンドンにもバーゼルにもシャウハウゼンもニューヨークも。ここは新宿・荒木町のスナック。

インジーと出会ってから、何度も一緒に旅行したし、仕事もしてきた。インジーはプロデューサーだが、私のようなクリエイティブにとってはミューズにもなり、敏腕キュレーターにもなる。制作現場では、ベテランMCにもなる。

制作チームにとっては、母のような存在で、

"Darling, I am here for you."

というフランスで大人気のベトナム僧の1st mantraを思い起こさせる。そして経営者でもあるので、みんなのお金の心配もしなくてはいけない。

自分にリミットをかけない女性の、ロールモデルだ。そして旦那さんのインジーに対する姿勢も、

"Darling, I am here for you."

なのだ。

今年はコントワー・デ・コトニエのこの記事、 "普通のパリ" で、インジーの考え方を少しは言葉にできたかな。

みなさんのまわりにも、

愛情に満ちた目で "ここにいるからね"

と表現してくれている(いろんなスタイルで)人が、いるだろう。そして、みんなもまわりの人にそう表現しようとしているんだろう。

自分のまわりを見渡すと10人いたら10種の表現があり、それも時を経て、その人の中で変わり続ける。

最初はインジーに教えてもらったコトニエ。
こんな風に言葉にさせてもらえる機会があって、本当に幸せ。

みなさん!!今年はやりたいこと、全てできましたか?

来年は何したい?

来年につづく

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