とことこと

DECEMBER 15 / 母と娘の森

パリ旅行の最中に、見つけた、蜂蜜色のパリの街中に浮かぶ、青いネオンサイン。

"define your luck (自分の運の定義) " とある。アートなのー?商業なのー?見分けがつかない。

これは商業だった。1Fにあるジュエリーブランドの、コレクションキャンペーン。目立つけど、笑えなーい。

アートか商業か分からない、というのは逆にわかりやすかったりする。対極にある価値を融合させた時の化学反応を楽しむのは、フレンチテイストだと思う。

それはパリにおいては日常的に、あらゆる所で見つけることができる。パリの旅で見つけた、そんな化学反応をまず、ひとつ。

パリのインテリアデザイナーのスタジオなので、こなれた感があって当たり前か。失礼。

このパリの友人のスタジオが、無性〜に落ち着く。デスクの上はこんなで、乱雑きまわりないのに。なんでだろ〜なんでだろ〜。自分なりに考えてみた。

まず、薪ストーブ前の完璧に掃除されている白い大理石。一貫してこの調子だと、フレンドリーな場でなくなる。デスク上のアウト・オブ・コントロール感との対比が、空間にこなれた感を演出している。

さらに薪ストーブ横のペインティングが、アクリル板ってところも、薪や、皮のソファーとぶつかり合って、化学反応あり。

こんな仕事中のデスクに花瓶をおくのも、面白い。

ラグジュアリーブランドのパーティーの招待状の奥には、日本のぬいぐるみブランド、MOON ANIMALのポストカードが。

"普通のパリ" でお馴染みの、インジーのスタジオにも、違う価値のぶつかり合いが、あらゆるところに。

上の写真はインジーのスタジオのマントルピース。パリのスタジオのお手本のような大理石のマントルピースには、ロスアンゼルス・ドジャーズのニュー・エラのCAPで、新しいメッセージが生まれてくる。

一緒に仕事をしたLAのメイクさんにもらったレアなCAPであることもポイントで、そのメイクさんが、長年ブリトニー・スピアーズの専属だったことも、ストーリーに深みがでる。

私はそのメイクさんに、ニューヨーク・ヤンキースのCAPをいただいたのだが、普通にかぶるだけで、化学反応はまだ、起こせていない。

ほうじ茶が、オーガニックなのがかえってパリっぽい。

インジーのスタジオのスタッフが出してくれたお茶も、いろんな化学反応が起きている。

贅沢な、大きな大理石のテーブルに対比させたのは、ファイバーグラスのトレイ。茶碗には、大理石模様のホーロー・カップ。

江戸の庶民色である、青味がかったねずみ色の世界で、いただくのは”ほうじ茶”。

目の前に出されるアートを、クッキーが「これはアートではない」と発する。

「これはパイプではない Ceci n'est pas une pipe.」

フランスの代表的なシュルレアリスムの作家、ルネ・マグリットの作品を思い出す。

引用:ウィキペディア "The Treachery of Images"

「イメージの裏切り」

コトニエの大切にしている哲学でもある。相反するものを合わせて、新しい価値を生む、という考え方が根底にあり、シンプルなデザインでも、はっとさせるスタイル。

これはフランス人の洗練されたテイストとされ、ファッションではフレンチシック・スタイルとよばれる。

マグリットの作品は絵ではなく、哲学だといわれる。それはフランス人の日常にこんなにも浸透している。

次回につづく

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